展示の心得 荷物編
美術館を一日に何軒もはしごすると肩凝りや疲れも出てきますよね。
なるべく体の負担を少なく、快適に回るために私は美術館にあるコインロッカーを使います。
無料のロッカー(100円が返金される)なので普段荷物の多い私にとっては有難い存在。
しかし、荷物を全て預けて展示室へ行くという訳ではありません。
今回は展示室を巡るためにいつも使っているサブバックの中身を紹介したいと思います。
私はいつもナイロン製のサコッシュを愛用しています。
美術館に行く時にはリュックに入れて、いつもサコッシュに荷物を入れ替えてから展示室に向かいます。
そしてロッカー専用百円をいつも定期入れに忍ばせている。
常備するもの
その1
チケットファイル
展覧会のチケット専用のファイルです。
企画展に合わせてミュージアムグッズで作られる率が高いアイテム。
現在使用しているものは2代目で、森アーツセンターギャラリーの北斎展で購入したもの。
江戸時代にヒマワリが描かれるのが珍しいと思い、購入しました。
チケットファイルは「ジャケ買い」で選ぶ人が殆どかと思われますが、ファイルの中身を開いてみると、機能性は売られているものによって様々。
ちなみに今使用しているヤツの絵柄は気に入ってはいるけれど、使い心地はとっても微妙。
二つ折になっていて、開くと、クリアポケットが10枚ほどついて、表紙・裏表紙部分(?)には内ポケットがそれぞれついている。
ポケットだらけで便利!とも思われるかもしれませんが、私チケットファイルのポケットは2つで充分派。
ポケットの内訳は「行くやつか、行ったやつか」
チケットの招待券をもらうことがよくあるので常に、ファイルはパンパン状態。
さらに、半券を有る程度ファイルに溜めてから、一気にノートに貼っていくのが私の至福。普段も半券を見返して、展覧会を思い出すこともあるから、チケットファイルにはいつも半年分くらいは入れっぱなしになっている。
チケットのデザインも素敵なものが多い。けれど、中にはいつ行っても同じ柄を渡してくれる館のものもあるので、チケットをファイルに入れた順の「地層」を見ながら、展覧会の内容を思い出している・・・・。
去年の夏分から溜まってしまった・・・・・。ぱんぱん。
太田記念美術館とか、根津美術館、森ビル系(招待券はメインビジュアルにあわせたデザイン)はいつ行っても同じ柄です。半券にも館の歴史あり。いつも捨ててしまう人も何となく取っておくと後で見た時、面白いです。本のしおりにもなるしね。
そんなこんなでチケットファイルに話題を戻します。
初代使用していた、よく分からんルーブル展の謎のロマン主義みたいなファイルは絵柄が微妙だったけれど、ポケットが二つで大容量で使いやすかった。
絵柄が素敵で、自分好みの収納力を兼ね備えたチケットファイルに出会うことは難しい・・・・・・。
その2
鉛筆
展示室内のメモは基本的に鉛筆・ペグシル(もち手がプラスチックで芯がついている小型の筆記用具)です。シャープペンシルやボールペンは使ってはいけない。
万が一、作品に芯やインクが飛んでしまうと大問題になってしまうから。
中には、全て展示ケースに納められていて飛び散るインクの入る隙もない展示室もありますが、ここでも止められます。
美術館でメモを取る人は普段から習慣づけていくとスマート。
監視員さんの話といえば、たまに、鉛筆を使っているのに私のように勘違いされて注意されたとか、じろじろ自分を見てきて嫌な気持ちになったから、つい怒ったなんて話も聞きます。
暗い展示室でお客さんの行動を監視するのも大変だし、作品に万が一のことがないように細心の注意を払ってくれているのに何てこと言うんだろうとちょっと心が痛くなる。
展示室で怒っている人は心を乱した状態で見て何を感じるのだろうか・・・
その3
コインロッカーの鍵
私はいつもサコッシュの外側のポケットに入れるようにしています。入れていてもどこに入れたか分からなくなってしまうから、いつも同じ場所にいれておくことが吉。
美術界の「初老耽美派」の恩師でもある山下先生、東京ステーションギャラリー館長の富田先生、三菱一号館美術館の高橋先生お三方は皆、還暦を越え、「老人力」があがってきてしまい、コインロッカーのお金を回収し忘れるだとか、荷物を回収せずに家に鍵を持って帰ってしまっただとか「コインロッカー」あるあるを繰り広げています。
老人力、恐るべし・・・・・・・。
その4
お財布
コインロッカーに貴重品を預けないのが基本という方が多いですが、私はわりと無頓着であるので前までは全て入れてしまっていた・・・・。
けれど、特に企画展なんかでは展示室が終わると、ミュージアムショップに直結する導線になっている場合が多いので、コインロッカーまでお財布を取りに戻るのが面倒くさくなっていまいます。たまに、美術館限定ガチャガチャなんかもあるしね。(大体が缶バッチか、ピンズが多い。そろそろ新たなグッズをガチャガチャにしてほしいな。)お財布もだけど、携帯も、展示室内に写真撮影OKコーナーがある場合もあるので忘れずに。
ちなみに私は写真撮影OKコーナーで写真を撮る率は30パーセントくらい。
普段はよっぽどではない限りは撮らない。この話に関してはまたいずれ・・・・・・。
私が持ち歩く美術館鑑賞の必需品は以上です。
人混みを掻き分けるような展覧会ではかえってリュックで行くと他のお客さんの迷惑になっていまうので、他の人の気遣いのためにも、荷物は最小限に留めるのがいいと思います。東京都美術館では、リュックを背負っている場合、前に掛けるよう指示を受けるよ。
ちょっとした工夫で快適な美術館鑑賞を!